配管部材の熱変形:熱による膨張・ひずみを可視化

配管用パイプ材の内部に熱源を設置し、加熱した様子をDIC(デジタル画像相関法)で計測しました。

概要

工場やプラントでは装置が高温になる、あるいは扱う材料が高温であることが多々あります。また、機械部品においても、熱変形の挙動を確認が重要になることがあります。本事例では、樹脂製の配管材の内部に、熱源としてヒーターを貼付けて加熱した際の挙動をDIC(デジタル画像相関法)により計測しました。結果として、加熱箇所で大きなひずみ・変形を可視化することができました。設計検証や研究開発だけでなく、設備のモニタリング用途にもご活用いただけます。

なぜDIC?

  • DIC解析に必要なパターン塗装さえできれば、高温でもひずみや変位を測定可能
  • 接触式センサの取り付け位置を事前に決めることなく、試験後に任意の位置のデータを分析可能
  • 3D CADデータに測定値をマッピングすることで、設計形状と比較した分析が可能

計測結果

  • 使用カメラ:ARAMIS 6M (GOM GmbH)
  • DIC解析ソフトウェア:ARAMIS Professional 2018 (GOM GmbH)

熱変形により生じたひずみの可視化

IRカメラ画像

DICで計測された最大主ひずみをカラーコンター図で示します。IRカメラ画像と比較すると、熱源位置でひずみが大きいことが分かります。動画中の左側には、撮影画像上にひずみの値をマッピングして表示していますが、動画中右上のように、3D CADデータ上に表示することも可能です。これにより、計測値と計測対象物の形状の関係性を把握しやすくなります。動画内の右下に、特定の位置での計測値の時間経過をプロットしています。加熱されるにつれて、ひずみが大きくなっていることを確認できます。さらに、ヒーターの設定を変更した際のに値の変化傾向が変わっていることを確認できます。

各方向のひずみの計測値を示します。ひずみは変位計測の座標系とは異なる局所的な座標系で得られます。ここでは、動画中の右上に図示されているように、配管材の長手方向と円周方向に計測面に沿う方向で得られます。各方向成分のひずみを比べると、円周方向のひずみの方が大きいことが分かります。

局所的な加熱により生じた曲げ変形の可視化

動画中の上段では面外方向(Z方向)の変位を、下段では長手方向(X方向)の変位を示しています。また、それぞれ、特定の直線上での変位の値と、配管材根本から先端までの距離をグラフにプロットしています。熱膨張により面外方向への膨らみと長手方向に伸びが生じていることが分かります。さらに、ヒーターが画像中手前の面にのみ取り付けられていることから配管材の片面のみ加熱され熱膨張し、結果として配管材全体が面外方向に曲げ変形していることが示唆されます。

応用:プラント設備のモニタリング

工場・プラント

配管や炉、あるいは構造部品の劣化診断やモニタリングにもご活用いただけます。例えば、設備の停止時を初期状態として、操業時の状態をDIC計測して損傷を計測する、あるいは定期モニタリングによる劣化診断が考えられます。また、構造解析・伝熱解析等と組み合わせたデジタルツインにもご活用いただけます。

  

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