高張力鋼板のプレス成形:DIC計測とCAEの比較

高張力鋼板のプレス成形により生じる変位・ひずみをDICで計測しました。さらに、CAEの解析結果との比較を行いました。

概要

プレス成形を始めとする塑性加工では、所望の形状を得られるか成形性をCAEによる解析で検討することがあります。一方で、成形不良といった問題の原因究明や解析モデルの確認のためには、実際の加工におけるデータを得ることが重要となります。本事例では、高張力鋼板のプレス成形前後で生じる形状変化・ひずみをDIC(デジタル画像相関法)を用いて測定いたしました。これにより、加工で生じた残留ひずみやしわの形状を定量化することができました。さらに、LS-DYNAによる構造解析結果と比較することで、解析の妥当性確認を行いました。

なぜDIC?

  • 加工前後の画像より加工で生じる変形・ひずみを計測
  • カメラを2台使用することで3次元的な立体形状も取得
  • ひずみをカラーコンターで可視化することで、解析結果とも容易に比較可能

計測結果

  • 使用カメラ:ARAMIS 6M (GOM GmbH)
  • 撮影 & DIC解析ソフトウェア:ARAMIS Professional 2018 (GOM GmbH)
  • 材料:590MPa級冷延鋼板
  • 実験協力:株式会社マザキナ

変形前後での形状取得と変位計測

DIC解析用のパターン塗装を予め行ったワークを、加工前に撮影します。加工後に、再び撮影し、DIC解析を行うことで加工により生じた形状変化を取得することができます。

ひずみ計測

ワークの長手方向および短手方向に生じたひずみです。コーナーやしわ発生部にてひずみが大きくなっていることを確認できます。

長手方向ひずみ(クリックで拡大)
短手方向ひずみ(クリックで拡大)

CAEとの比較

DIC計測により面で計測することにより、CAEの結果との比較が容易になります。これにより、CAEで用いた解析条件や材料モデルの妥当性を確認することができます。今回は、LS-DYNAを用いて行った簡単な解析の結果と比較を行いました。

ひずみの分布を比較すると、CAEによる解析結果とDIC計測の結果で類似の分布を得られていることを確認できます。

さらに、特定の箇所における値を定量的に比較することもできます。下図では、面内変位のコンター図による比較および、コンター図の黒線上における変位をグラフにプロットして比較しています。グラフでは、初期状態でX軸とY軸それぞれと並行な線上(コンター図内の黒線)での変位をプロットしています。

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